カードローンとキャッシング。
一見すると同じようなサービスに思う人も多いかもしれませんが、利用方法や金利の設定などで全く違うサービスとなっているのです。
どちらともお金を借り入れるという点については同じなのですが、全く違うサービスのため、同じ使い方をしていては損をする場合もあります。
すぐにお金を借りることができるからいつもキャッシングを使っていた、カードローンでしか借り入れられないと思いちょっとしたお金もカードローンで借り入れていた。
このような使い方はある意味では間違った使い方なのです。
そこで今回は、キャッシングとカードローンの違いについて紹介しつつ、人によってどのような利用方法が向いているのかを特徴別に紹介します。
これからカードローンかキャッシングを利用しようと考えている人、すでにどちらかを利用している人は、今の使い方が正しいのかを知るために、ぜひこの記事を参考にしてください。
※本ページにはPRが含まれます。
目次
キャッシングとカードローンは全く違うもの
まずは、キャッシングとカードローンがどのように違うのかを紹介します。
キャッシングは、クレジットカードに付帯しているキャッシング機能を使ってお金を借り入れるサービスのことです。
カードローンは、消費者金融や銀行が提供するローン専用のカードを使ってお金を借り入れるサービスのことです。
つまり、キャッシングとカードローンではそもそも使っているカードと会社が違うということになります。
お金を借り入れるという行為自体は同じなのですが、サービスを提供している会社もカードも違い、カードローンはお金を借り入れる専門のカードで、キャッシングは買い物をするクレジットカードに付帯をしているサービスなのです。
クレジットカードのキャッシングって何?利用方法と注意点を徹底解説
キャッシングとカードローンの一番の違いは金利
キャッシングとカードローンを使う上で、一番の違いは金利です。
お金を借り入れるのであれば、なるべく金利が低いところで借り入れたいと多くの方が思われるはずで、キャッシングとカードローンでは金利が大きく違ってきます。
そこで、それぞれの金利についてここから紹介していきます。
キャッシングの金利は高めに設定されている
キャッシングの金利は、基本的に高めに設定されています。
各クレジットカードや借り入れ金額によって若干の差がありますが、基本的に18%前後の金利となっています。
カードローンよりも倍近く金利が高く、返済をする際にはその分金利を支払わなければなりません。
しかし、金利が高めに設定されているのは借り入れ金額の上限や使い勝手にあるためです。
キャッシングはカードローンに比べると借り入れ金額が低めに設定されているため、金利を高くしているのです。
少額の借り入れであれば、金利が少し高くても総額の返済金額はそこまで変わらないためです。
そして、キャッシングはすぐに借り入れることができ、返済も短期間で行うため金利を支払う期間も短く、クレジットカード会社として利益を上げるためにも金利は高めに設定されています。
カードローンの金利は低めに設定されている
カードローンの金利は低めに設定されていることが多いです。
特に銀行カードローンであれば金利は5%~10%程度で設定されており、借り入れ金額の上限も高めに設定されています。
カードローンはキャッシングと違い、借入金額の総額が高く返済期間も短くはないので、金利が低めに設定されているのです。
キャッシングとは完全に使い方も違うため、まとまったお金をカードローンで準備することができ、返済期間も長く自分のペースで返済をしていけるなどのメリットがあります。
キャッシングとカードローンの返済方法の違い
キャッシングとカードローンには金利以外にも返済方法の違いがあります。
基本的にキャッシングの返済方法は一択で、カードローンは利用者が自分の利用に合わせて返済できる方法がいくつかあります。
ここからはキャッシングとカードローンの返済方法の違いについて紹介していきます。
カードローンは返済方法が多様
まずはカードローンの返済方法について紹介します。
カードローンには、口座引落、提携ATM、インターネットによる返済があり、利用者が自由に返済方法を選ぶことができます。
口座引落
カードローンの口座引落は、毎月決まった返済期日に自動的に口座から返済金額が支払われる返済方法となります。
一番確実に返済などを忘れることが無い方法ですが、口座に返済金額以上の預金がなければ引き落とされません。
そのため、必ず返済期日前には口座内に預金がきちんとあるかを確認し、返済期日に備える必要があります。
提携ATM
各カードローンで、それぞれ提携しているATMがあります。
そのATMを利用すれば、振込みによる返済を行うことができるのです。
提携ATMによる返済の一番のメリットは、コンビニATMと提携している場合だと近くで手軽に返済を行うことができます。
提携ATMが近くに無い場合だと返済方法として選ぶことができないため、提携ATMにコンビニがある場合は非常に返済をしようと思った時の行動が楽になります。
インターネット
インターネットを使い、返済することがカードローンではできます。
基本的にインターネットバンキングが使えることが前提となりますが、場所や時間を選ばずに楽に返済することができるのです。
普段仕事などで忙しく、プライベートが夜にしかない人でもインターネットバンキングを使って、いつでも返済できるので一番おすすめの方法となります。
キャッシングは返済方法が口座引落のみ
キャッシングの返済方法については、口座引落のみとなっています。
クレジットカードの支払いと同じ口座で引き落とされ、他の返済方法については基本的にありません。
そのため、指定の返済日にクレジットカードの使用金額とキャッシングの返済金額を同時に準備しておかなければならないので注意が必要です。
キャッシングとカードローンは限度額が違う
キャッシングとカードローンでは、借り入れ金額の限度額が違います。
キャッシングは手軽にお金を借り入れることを想定しているので、限度額は低めに設定されており、カードローンはまとまったお金を借り入れられるために限度額が高めに設定されているのです。
キャッシングの限度額は100万円前後
キャッシングの限度額は高くて100万円前後と設定されています。
100万円に設定されているからといって、100万円借り入れられるわけではなく収入によって設定されるため100万円より低くなるのが基本です。
それとキャッシングについては、クレジットカードのショッピング機能に内包されているため、ショッピング枠で上限額150万円、キャッシング枠で100万円と設定されている際に、ショッピング枠で100万円使ってしまうとキャッシング枠は50万円しか使うことができません。
そのため、双方の利用金額に注意しながら使わなければ、いざという時に使えない可能性がでてきます。
カードローンの限度額は800万円前後
カードローンの限度額は高めに設定されており、800万円前後が限度額となります。
もちろんこちらも800万円が限度額となることは少なく、収入によって設定されます。
カードローンはまとまったお金を借り入れることを利用目的としているため、限度額が高めに設定されており、毎月一定額の返済を続けること想定しているので金利も低めに設定されているのです。
キャッシングの利用が向いている人の特徴
ここからはキャッシングの利用が向いている人の特徴を紹介します。
キャッシングでは基本的に
- 借り入れをする機会が少ない人
- 一回の利用額が少額の人
などが向いていると言えます。
借り入れをする機会が少ない
そもそもキャッシングを使う機会が少ない人が、キャッシングには向いています。
例えば、いざという本当にお金に困った時に使う、海外旅行で現地の通貨が必要になった時に使うなど、利用場面が非常に限定されており常用しない人に向いているのです。
特に海外旅行では役に立つ場面が多く、日本円から現地の通貨に両替するよりも手数料などを安く済ませることができます。
キャッシングは金利が高めに設定されているからこそ、使う場面を限定している人の方が向いているのです。
一回の利用額が少額
一回のキャッシング利用額が少額の人は、キャッシングの利用に向いています。
キャッシングは金利が高めに設定されているため、多額の借り入れをしてしまうとその分金利を余計に支払う必要がでてきます。
しかし、1万円などの数万円程度の借り入れ金額であれば、返済を翌月に行う場合には金利が高くても支払い金額にそこまでの差が出ないため、少額の利用であればキャッシングが向いています。
特にキャッシングは手軽に利用することができ、少額の借り入れをするためには非常に向いているため重宝するでしょう。
カードローンの利用が向いている人
カードローンの利用に向いている人は
- 頻繁に借り入れをする人
- まとまった額を借り入れたい人
などが向いていると言えます。
頻繁に借り入れをする
頻繁に借り入れをする人は、金利が低いカードローンが向いています。
カードローンも一度カードを作れば、キャッシングのように借り入れを行うことができるため非常に便利です。
特に、毎月ある飲み会の前や買い物に出かける際などは、カードローンを使ってお金を準備しておけば安心することができます。
ちなみに少額の借り入れにもカードローンは対応しているため、頻繁に必要になったお金を借り入れるという点でも向いているのです。
まとまった額を借り入れたい
急にお金が必要になった際には、カードローンが非常に助かるでしょう。
キャッシングでは借り入れることができない金額をカードローンだと借り入れることができ、金利もその分低いため大きな負担となることはすくないでしょう。
もともとカードローンは一定の期間を通して返済することを想定しているため、まとまったお金を借り入れる際にも返済計画を立てやすく、健全な借り入れをしやすいのです。
キャッシングを利用するときの注意点
キャッシングを利用する際には注意しなければならない点がいくつかあります。
使い勝手の良さから借り入れすぎてしまったり、返済がクレジットカードのショッピング枠と同時となるので金額が思っていた以上に膨らむ可能性があるのです。
さらに借り入れ金額がいつもよりも多くなった際には、その分高い金利の影響が出やすいので、いつも通りの感覚で使っている時には返済金額が高くなる点にも注意が必要なのです。
キャッシング利用枠を設定しなくてはならない
やはり一番のキャッシングの注意点は、ショッピング枠にキャッシング利用枠が内包されている点です。
ショッピング枠を使いすぎるとキャッシング枠で使える金額が少なくなってしまうので注意しなければなりません。
それとキャッシング利用枠をあらかじめ設定していなければ、キャッシングを使うことができないのです。
もしキャッシング利用枠をあらかじめ0円で設定している場合には、設定を変更しなければキャッシングを利用することができません。
さらに30万円くらいであればキャッシング利用枠を増額することができますが、50万円を超える場合には収入証明書の提出や審査があるため手間がかかってしまいます。
そのため、キャッシングについては利用枠やショッピング枠との利用状況を見ながら設定していかなければならないのです。
自分の都合にあった選択肢を選ぼう
以上がキャッシングとカードローンの紹介となります。
それぞれに特徴があり、キャッシングは少額で利用場面を限定した使い方が向いており、カードローンはまとまったお金を借り入れる時に役に立ちます。
もちろん、金利の差についても大きな違いがあり、キャッシングとカードローンで倍の差がでるということも少なくありません。
そのため、自分の都合にあったカードで借り入れを行うことが必要となります。
必ず利用前に、自分がどのような場面でお金が必要となり、返済についてはどのように行っていくのかを想定しておくことをおすすめします。
使いやすいからキャッシングを利用するといった理由では金利で損をするかもしれませんし、少額しか借り入れないのにカードローンを作ってしまうことは無駄になるかもしれません。
そのため良く考えて、今回の記事を参考にしながらどちらを利用するか選んでもらえれば幸いです。